【Mamiya6】分解清掃

まずは、蛇腹から。ボール紙の上に革を張っているようです。昭和20年代のカメラだと思われます。人工皮革を使っているとは考えにくいです。天然皮革ではないかと思います。

あまりにも脂っ気が抜けているので、ミンクオイルを綿棒を使って塗りました。

Mamiya6

塗ったばかりなのでぎらぎらしていますが、しばらくすると落ち着いてきました。いい艶になりますよ。

レンズを掃除するために、外していきます。

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精密ドライバーで緩めます。緩み止めのネジなので、必ずしも外す必要はないと思います(外しましたけど)。

Mamiya shutter
レンズが外れました、大きな傷は見当たりません。よかった^^

Mamiya shutter03

外したリングやネジは絵の具用のパレットに置いておきます。ネジは小さな仕切りがあるところに入れておくと、便利。

この部分を外したくて、困ってます。

この部品を外したい

横から見ると、これ。

Otoshita考えても、どうしようもないので、他の部分をばらします。

外したい部分の、元の部分を分解してみよう。

ネジを外す
裏側から、マイナスドライバーで、ネジを2本外します。蛇腹伸ばさなくても良かった(笑)

ネジを外すだけでいいと思ったら・・・

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絞りとシャッターが一体になった部品と、蛇腹を固定する別の部品がありました。

これは、スナップリングプライヤーという工具があると、外すのに便利。使ったのは90度に曲がったタイプの「軸用」です。この用途では、穴用でもさほど違いは無いかと思います。実は曲がっていない方が使いやすいのですが、持っていないのです(笑)

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外れなくて困っていた部品は、ウエス(使い古しのタオルを巻いた上から、ウオーターポンププライヤーで回したら、あっさりと外れてくれました。

遮光用の毛糸が入る

銀色の部分の下にある溝、ここは、たぶん、遮光用の毛糸が入っていたものと思われます。毛糸も割合太めのものを押し込んでおしまいなので、接着剤の跡も残らずに風化してしまったものと思います。

モルトを貼る

で、モルトを貼っておきます。ノリ無しの厚さ1.5ミリ。幅が広いのはふたに取り付けましたが、厚すぎたため他のものに交換します。厚さ1.5ミリの、ノリ付きです。

ここで絞りが動くかどうか、確認します。

絞り全閉
まずは、絞り全閉。

絞りを開いてみます。絞りの全閉はあり得ないので(だって、写らないもん)

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ちょっと絞ってみます。

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絞りはきちんと動きます。有機溶剤(プラモ用塗料の溶剤)で軽くお掃除です。

ここで軍艦部(カメラの上の方の銀色の部分)を清掃することにしました。

ファインダー部分を外したら。グリースべっちょり。ここは必要無いかと思います。後で分かったのですが、どうやら一度分解清掃しているようなのです。そのときに修理した人がグリスを塗ったのかも。

6×6と6×4.5のファインダーの見え方を切り替える部品です。グリスをかなり塗っています。グリスのおかげで、この部品は、ほぼ固まっていました。

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ここの清掃にはプラモデル用のシンナーを使いました。GSIクレオスや、ガイアノーツなどのラッカー系がいいと思います。これだけひどければパーツクリーナーでもいいのかも知れません。

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ガラスはどうやら裏表ありそうなので、分かるようにするのと、傷の防止でマスキングテープを貼っておきました。

軍艦部真横の謎のネジですが、長さ的にもどこかと固定するネジでもなさそう。結果ですが、距離計の距離を表示する部分の調整用でした。この裏側にシャフトと固定するネジがあるので、そこを緩めるためのネジを入れる場所かと思われます。

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この表示がくせ者で、メートル表示では泣くフィートで表示しています。かなりおおざっぱですが、最短撮影距離と思われる3フィートが、1メートルです。

しかし・・・

アームが邪魔をする

ファインダーの見え方を調整するアームと干渉するので、どう考えてもこのネジ、意味ありません。軍艦部外して調整するしかないのかも。距離計調整するなら、きちんと清掃しろ、というメーカーからのメッセージかも。
後玉(一番フィルムに近いレンズ)、半端なく曇っていました。

いわゆるズイコー曇りと呼ばれる物。どうしようもないといわれていましたが、ググってみたら解決方法があったので、試してみました。

さらに検索していくと、フロントガラスの油膜落とし剤が研磨剤として使えるとありました。

綿棒をニッパーで半分にちょん切って、タミヤの電動ドリル(回転数が遅いので、この後タミヤのリューターに変更)にセットした綿棒にフロントガラスの油膜落とし剤の中身を付け、ひたすら磨きます。あ、曇っている面が平面だから出来ることみたい。

フィルムを巻き取るノブをばらします。ここを分解しないと、軍艦が浮上してきません。

ノブを分解する
このふたは、先の細いピンセットを2つの穴に差し込んで、ひねると開きます。

ノブが外れた

ノブをぐるぐると回せば、このノブが外れます。バネがあるので、無くさないようにしましょう。

ノブが外れた
その下の部分は、持ち上げるだけで外れます。位置決め用のピンがあるのが親切です。

たぶん、当時は手作業中心で作っていたのでしょう。このようにピンなどで簡単に位置が決まるようにしないと、品質がばらばらのものが出来てしまうのでしょうね。
分解した部品は,一度超音波洗浄機で洗います。超音波洗浄機で手垢などはキレイに取れます。しかし、劣化したグリスは落ちませんでした。

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洗浄後は扇風機を使って、強制乾燥です。ドライヤーなど,加熱するタイプは複数の素材を使っている物が、膨張などで変形する可能性もあるので、おすすめは出来ません。

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めがねを持っている人は、超音波洗浄機が一台あると便利ですよ。洗剤でも落ちない汚れが落ちますから。

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Pinset
握ったときに、先が開くタイプの、逆作用式のピンセットがあると便利かも。

ファインダーと距離表示部のカムを繋ぐてこを外します。

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ファインダーのこの部品、向きがあります。しかしこの写真の方向しかはまりませんので、ご安心を。反対側から見た写真です。

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当時の技術の限界もあるのでしょうが、修理のことも考えた作りになっています。すごいなぁ。

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作り的にレンジファインダーという物を搭載しています。さて、これ、何の部品?こんな具合でもカメラの分解修理をしてみようという奴です(笑)

ひたすらネジを外していきます。これは後で超音波洗浄機にかけます。

レンジファインダーが外れました。これも超音波洗浄機でキレイにします。

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「マ」とあるのは、マミヤの頭文字でしょう。

この頃のカメラ、レンズなどの光学部品は戦時中に軍隊向きに光学製品を納入していたメーカーだけが作ることが出来たのではないでしょうか。プレス機ならまだしも、レンズを磨く機械や技術が町中の工場にあるとは思えません。

ほとんどのメーカーは部品を組み立てて,製品にしていたのかと思います。

この部品、フィルムを巻き取っていませんよというのをファインダーを覗いたときに分かるようにする部品です。上手く出来た部品ですね。

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バネがあります。位置関係がよくわかるように写真を撮っておきました。

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この部品が、6×6と6×4.5を切り替える部品です。このあたりMamiyaの先進性でしょうか。当時のカメラメーカーは星の数ほどありましたが、今では両手で数えるほどが出来るぐらい。やはり「違い」がないと生き残っていけないのですね。

組み立てるとき、外へ出るレバーを上手くかみ合わせながら組み立てる必要があります。

二重露光防止用の赤玉を外します。この部品と、フィルムの枚数を切り替えるレバーとの位置関係を覚えておいた方がいいかと思います。

Neji
そして、シャッターと赤玉を連動させるレバーを外します。そのネジ、丁度字でかくれちゃった(笑)

Kirei

軍艦部はこれ以上ばらせませんでした。右側のギア、フィルムを前後に動かすはピンで固定。ハンマーか何かでピンを叩かないと外れないでしょう。

左側のギアは、フィルムの巻き取り用。この下にラチェット機構があるので、分解しないのが正解かと思います。
全部ばらして,清掃して、組み立てました。グリスアップは全くしていません。する必要もない部品ばかりです。


おまけ。レンズのふた、革が取れてしまっています。。まぁ、当時の接着剤の性能や、机の上に置いたときにふたが当たるので、やむを得ないのかも。

じゃ、エンブレム付けてしまえ(笑)

ふたで、マミヤのレンズキャップをジャンク屋さんで100円にて買うのでありました。

寸法を測るのも面倒なので・・・

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付箋紙を折って、ふたのへこみ部分の型を取ります。それをキャップに当ててみます。

付箋紙はマスキングテープで固定。バッテンに貼るのではなく、まず1本貼って、貼っていない方をカッターで切ります。

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ある程度溝が掘れたら、切った方にテープを貼って、残りを切ります。なぜ斜めかは、最後に^^

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完全に切らなくても、厚い軟質プラなら途中で折ってしまえば、カンペキ。キレイに折れます。

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ウラの浮き出た文字は削ります。そうしないと、キレイに接着できません。

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ゴム系接着剤で接着。透明なので、はみ出ても・・・という考えです。

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出来上がり。ロゴが斜めなのは、まっすぐにすると寸法が合わず、ロゴがはみ出るためです(笑)

うん、顔が引き締まったぞ。